灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹

【ネタバレ注意】

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あらすじ
 
 
『黄昏世界』から脱出したハルヒロたちは、グリムガルとも異なる『太陽の昇らない世界』にへと足を踏み入れた。なんの情報もないまま、それでも仲間を率いるハルヒロ。幸いなことに、異界の住民たちが住み着く村を発見し、ひとまずの安全を確保できたものの、過酷な環境に問題は山積みだった。更に最も必要とする「グリムガルに帰る方法」はまだ手がかりさえも見つからない。自分たちは帰ることができるのか、そして時たま頭をよぎる本当に『帰る』場所は違うところなのでは、という感覚。様々な想いを胸に抱きつつ、ハルヒロたちは、異界の探索を進めていく。灰の中をさまよい、行き着く先には―。
 
 
【ネタバレ注意】でお願いしますー。
 

 

 

 

「太陽の昇らない世界」

前巻のラストで辿り着いた新しい世界での冒険がこの巻でのメインとなるんですが、ええ、なんと胃が痛くなることか。

いままでいた世界では他の義勇兵がいたんですが、今回は頼れるのはたったの6人。この世界で生きて行くために、右も左も分からないなか足を進めて行く様は、初めてグリムがるの世界に足を踏み出した1巻を彷彿とさせました。いや、それ以上でした。

言葉も通じないなか、それでも少しずつ、コミュニケーションを図り、貨幣システムを解明しーー。ひとつひとつ、世界のルールが明かされ、秘密が明かされていく度に、ハルヒたちと同じように希望を見出す。情報をちょっとずつ明かしていくことで、ハルヒロたちと同じように冒険しているような錯覚を感じ、だから最後まで緊張感を持って読むことになり胃に優しくないです。

 

新世界を切り開いて行くと同時に、今回はたったの6人での冒険となるわけで、その仲間関係、内面へも踏み込んで行きます。かつての仲間だったマナト、モグゾーへの述懐。メリイとクザクの関係性の決着など。でもやっぱりハルヒロはぐたぐだ悩み過ぎだろーと思わなくはないですが、だけどこう悩みんでくれなきゃハルヒロじゃないなーという。ハルヒロの良いところであり悪いところであるという、でもこういうところを含めて好きというか、病みつきになるというか。感情移入してしまうから、そう胃が痛くなる。

 

なんかずっと胃が痛いと言っていますがそーいうもんですグリムガルを読んでる時は。だっていつ仲間が死んでもおかしくない(前例ありあり)からこっちはずっと気を張ってるわけで、気合いを入れないと読めないのです。

 

ということで、次も胃がキリキリ痛むような展開を期待して、楽しみにしてます。