命がけのゲームに巻き込まれたので嫌いな奴をノリノリで片っ端から殺してやることにした1

【ネタバレ注意】

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あらすじ
 
新井和馬は気が付くと見知らぬ空間にいた。突如現れた『ナナシ』により、クラスメイトや教師たちと生き残りを懸けたゲームをさせられることを告げられた和馬は、そんな絶対絶命の状況を心底歓迎していた。気に入らない奴を、全て殺してやれると。彼は超高校級の女優・鉄山徹子をパートナーに、その悪辣な頭脳を武器としてゲームに臨むのであった―。HJ文庫大賞受賞作。
 

 

【ネタバレ注意】でお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

「そもそも、俺は他人の幸せなんてものは全く考えていない。むしろ、見ていてイライラするから幸せな人間なんて片っ端から死ねばいいと思っている。よって、俺は絶対にアンタにゲームを譲らない!」

 
 
コレは……。この主人公の造形は物議を醸し出しそうな。トラウマなんて動機付けをもってこずに、ただ気に食わないという理由で突き進むとは、ある意味で潔い。
命を賭けたゲームで生き残るために相手を蹴落として行く訳だけど、相手を蹴落とす為に生き残って行くような、ある意味で全くぶれない主人公の性格と、すんげえ煽り文句。よく主人公にしようと思ったなあ。
 
ゲーム自体は単純で落とし穴もあり、サクサク進んで行くことで飽きずに読み進めることができるし、ゲームの攻略自体はなるほどと唸らされます。
 
読み終わってから気づきましたけど、コレって1巻なんですね。てことは続きもあるということで、あの終わり方も納得です。コレだけで完結するなら、戻ってこなくても良かったなあと。個人的には蛇足に感じました。死んで終わりENDの方がより異常性が際立つと思うので。
 
まあでも、ぶっ飛び具合も合わせて楽しめたので、次も期待したいです。今回は主人公の相手として強敵がいなかったので、苦戦させてくれるような相手が出てくると良いなあ。