神童機操DT−O phase01

【ネタバレ注意】

f:id:kuronosuke00:20160116084815j:image
あらすじ
 
 
『この巨神は“誓い”と“誇り”を求めている』―“謎のテロ組織”による攻撃に遭った天童貞臣の前に降ってきた巨大な人型兵器―型式コードDT‐O。ある“条件”を満たした者でないと操縦不可能なこの機体に成り行き上搭乗した貞臣は、見事敵を撃退してみせた。無事帰投した貞臣を待っていたのは、数多の人型兵器を擁して“謎のテロ組織”と戦う特務機関“Artemis”。そこで彼は敵との間に今なお残る忌まわしき記憶とDT‐Oに隠された秘密を知る。迷いながらも自らの道を貫くがため、DT‐Oの操者として戦いに赴く決意をする貞臣の前に、再び強大な敵が。第1回講談社ラノベ文庫新人賞・優秀賞受賞作品。
 

 

 
【ネタバレ注意】でお願いします。
 
 
 
 
 
「天童  貞臣。汀栄高校の二年生、お望み通りの童貞だ」
 
なんて、バカな設定で突っ走ったんだろうか。いわゆるロボットもの。普通の高校生である主人公・天童貞臣が巨大ロボットであるDT-0=ドウテイオーに搭乗し、パイロットとして戦いに身を投じていくまでをしっかり描いているため、ちょっと後半が駆け足だったような気がします。新人賞受賞作ということもありますが、1巻にしてパイロットになって数日の高校生が悪の組織の首領が操縦するSE-Xイント・クロスを倒してしまうので(しっかり理由付けはありますが)、ちょっともったいなかったかなーとも思います。
まあでも、それを補ってあまりある熱さ。書きたいことを全力で書いているのが分かるので、設定による一発ネタだけではない面白さがあります。でもでも、ただでさえ人気の出にくいロボットものであるうえに、登場人物の大半が男という、そこまで男にするんかい!というくらい男臭い絵面になってて、よくこのまま発売する気になったなーと。ただ、応募時のタイトルが「純潔戦記ドウテイオーvs.SE-X」だったあたり、これでもマイルドになったのかもしれませんが。
 
一番好きなキャラは間坂敏明。主人公の悪友ポジションで、一番主人公のことを理解してて、主人公も好いてて……ってもうコイツがヒロインでいいんじゃないか。