英雄都市のバカども ~王女と封鎖された英雄都市~

【ネタバレ注意】

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あらすじ
 
かつて戦乱から街を守り切った英雄たちの末裔が住む辺境都市・リキュール。その血は、今も脈々と受け継がれていた。身の丈ほどの大剣を操る無双のシスコン自警団長、誰にもそのお尻を触らせない眩惑の看板娘、鋼のごとき硬さの絶品パンを焼く職人、大岩を軽々と担ぐ剛力の大工(手抜き)…。そんな、毎日がお祭り騒ぎのこの街に暮らす、ワケありビンボー何でも屋モルト。彼のもとに、祖国を追われた王女が逃げ込んできた!彼女を追う帝国は、圧倒的大軍で街を包囲する。窮地のリキュールだが、可憐な少女を見捨てるなんて選択肢は、英雄の血を引くバカどもの頭にはもちろん存在せず―!?

 

【ネタバレ注意】でお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誰に喧嘩を売ったか教えてやるぜ。……この街は一〇〇〇年の昔から不可侵たる不落の英雄都市。わかるか? これが、俺達だ。これが……リキュールだ!!」

 
 
 
 
ファンタジー世界でで全裸とドロップキック。フタを開けてみればアサウラテイスト全開でした。ファンタジーをなんて料理の仕方をしやがるんだなんて漢臭いそれでいて美味しい。
 
祖国を追われた王女との邂逅という王道的展開にも関わらず、解決手段が裸祭り(一部誇張あり)とかなんだこれ最高です!
全体的に荒くれものぞろいのこの都市で、ディナが数少ない清涼剤でした。あ、サシャもか。登場キャラも端役までもが使い尽くさんとばかりの無駄のない構成。安美亭店主やパン職人、神速の石積み師だけでなく、眼鏡屋まで活躍させるとは……。議長の切れ者クズ具合も良かったし、全体的にキャラが生き生きとしてて、料理も熱々で。
やっぱり夜中に読むもんじゃない腹が減る。